この本を読むと「秀康」に惚れてしまいます。


結城秀康 (学研M文庫)結城秀康 (学研M文庫)
(2005/10)
志木沢 郁

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徳川家康の次男でありながらすぐに対面もかなわず、長じては秀吉のもとに出された秀康。
弟を将軍様と立てなくてはならなかった・・・


秀康は物心ついたときから「自分が父にきらわれる理由」を求め続けます。
一般には「母に身分が低い」「容貌がよくなかった」とか言われますが、この本では「節句に手がついたときの子だから」という家康の勝手な理由でした。


救いは、長らく母親のもとで愛を受けたこと
本当の父は冷たかったが、本田作左衛門に庇護されたこと
秀吉という養父のもと都で学べたこと

なにより弟秀忠が秀康を慕ったことが、彼の人生をゆがませなかったと思います。
(事実、越前にいる兄の病を気遣い秀忠が送った見舞い状もある)

また、関ヶ原においては宇都宮に誰を残すかを迷った家康が「秀康がいてよかった」と初めて子と認める言葉もありました。
関ヶ原後、越前福井に入国します(幕末には松平春嶽公で有名)


武勇にすぐれた人ということですが、九州での初陣、関ヶ原と戦うことはありませんでした。
大坂の陣の前に34歳で亡くなっています。
殉死をした家臣もいて、主としても優秀だったのではないかと思われます。


松平忠吉とともに家康の毒殺説も多い秀康の死。(秀忠の座を安泰とするため)
しかしこの本はその説をとってません。
秀康の病(梅毒といわれる)のことや、側室が多数いたことなどにも軽く触れているだけです。
後味のよい小説でした。

※上杉景勝、石田三成、大谷吉継らもちょこっと出てきます。
 なかなかいい役で(笑)

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コメント 4

なつ  2009, 09. 07 (Mon) 19:50

リューザキ弾正さん

いま同じ作者の「上杉謙信」を読んでます。

譲り合いといえば上杉景勝ともしていますね。
官位が同じの景勝が将軍の兄である秀康に上座をを譲ろうとし、秀康もまたすすめて・・
結局将軍秀忠が秀康に上座へ座るように告げる。
これも好きなエピソードです。

また読んだら感想聞かせてくださいませ。

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リューザキ弾正  2009, 09. 06 (Sun) 14:26

好きな武将の一人です

結城秀康は、大好きです。
家康殿の息子たちの中では一番好きですね。
名古屋城の弟の婚礼の儀で、名古屋城入りが秀忠と重なってしまい、
「将軍の方から、お先に・・・」
「いえ、兄上の方から、お先に・・・」
と譲り合いをしたというエピソードが微笑ましいです。

この本、なかなか手に取る機会がありませんでしたが、
皆さん、絶賛されているようなので、読みたいと思います(^^)

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なつ  2009, 09. 05 (Sat) 18:18

びびんばさん

三成と吉継はさわやかでしたvvきまじめな三成とおおらかな吉継の仲のよさもうれしかったです。
三成は秀康の立場をわかってフォローする場面も多かったですね。
名護屋の陣の地図を見ると秀康の陣のそばに三成の陣があったようです。

志木沢氏の「真田信之」があるんですね!
読んでみます。

実はPHP文庫版の「結城秀康」も読んだのですが全然違いました。こちらは誰も救ってくれないし最後は服部半蔵に毒殺されてしまいました・・(涙)

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びびんば  2009, 09. 03 (Thu) 20:30

No title

秀康を介抱した後、さわやかな風が去っていくかのようにその場を立ち去った三成と吉継って感じでしたよね~
(と言うのは、私の妄想だけでしょうか?^^;;;)
この結城秀康は、惚れちゃうくらいかっこよかったですね~^^
それにしても、彼がこの世に生まれてきたのは「上杉の抑え」になるためだったと言うのは、なんともはや・・・・すごい設定だと思いました^^;;

ちなみに、この方の書いた『真田信之』も同じく面白かったですし、あまり出てこないけど、景勝公がめっちゃかっこよかったりします^^

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