鯖雲ノ城/居眠り磐音江戸双紙 21
2007/06/13(Wed)
江戸を離れて海路三十六日、坂崎磐音とおこんさんは豊後関前湾にたどりつきます。この巻は関前での二人が描かれていて、江戸はほとんどでてきません。(少し寂しいかも)
冒頭に「豊後関前藩絵図」挿入されているのが嬉しいです。

磐音の母照埜に認めてもらえるか・・・それだけがおこんさんの心配です。磐音が選んだ淡い小豆地の江戸小紋千鳥模様をきりりと着こなし、帯に照埜から贈られた大粒の瑪瑙を帯飾りを付けて臨みます。


湊には父正睦だけでなく、母照埜、妹伊代も出迎えていました。
坂崎家の意気込みが感じられますね。

私には娘しかいなくて、息子を持つ母の気持ちはわかりません。
でも、品川親子を見ていると娘より特別な思いもあるようですね。
磐音は嫡男として自慢の息子なわけですし・・・
私が母でも近くにいてもらいたい(笑)





坂崎家と、伊代の嫁ぎ先井筒家の一族だけの席で父正睦が語った言葉は泣かせます。

嫡男を佐々木家に養子に出すことは、息子の最善の道であり、関前藩はもとよりお上に奉公することである・・・と考える正睦。
痛いばかりの覚悟が感じられます。

将軍家治に「よき倅を持ったな」と褒められるほどの息子です。
手放したくないのは当然です。しかし、同時に上様の言葉ですでに遠くに旅立ったことを悟っていたのですね。

正睦の言葉に母照埜も「最初からいなかった者と思う」と決意。
さすが、磐音を育てたご両親様です。


磐音はこの帰参で、坂崎家の墓とともに、亡くなった三人の墓に参ることを決めていました。
お家断絶となった河出慎之輔・舞夫婦、小林琴平の遺骨は城下の寺には埋葬できず、正睦が別に葬ったと聞いて向かいます。

磐音は着いたときと、関前を立つときの二度訪ねますが、ここの場面がとてもいいです。

この地でも磐音は、藩の物産流通にからんだ謀略と立ち向かうことになりますが、おこんさんにはうれしいサプライズが待っていました。

この旅の間どこに行っても「美しい」といわれ続けているおこんさん。
磐音までもがぽかんとして見つめてしまう艶姿を見せてくれます。
ほんとうに幸せ者です。

白鶴城とその真上の空に広がるうろこ雲が今回のタイトルです。
墓の帰りに飛んでいた三匹の秋茜(赤とんぼ)が亡くなった三人ではと思う磐音
鯖雲の広がる空は秋茜たちの戻る場所なのかもしれません。


鯖雲ノ城 鯖雲ノ城
佐伯 泰英 (2007/01)
双葉社

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