寒椿ノ谷/居眠り磐音江戸双紙 17
2007/06/07(Thu)
無事白鶴太夫こと小林奈緒は、奥州の紅花商人に落籍されて行きました。振り向かず奈緒さまに背を向けたまま去ります。

もし刺客が江戸で襲わなければ、奥州まででも付き添うと決めていた磐音でした。

それでは次は磐音とおこんの祝言か・・・とおもいきや
まずは今津屋吉右衛門とお佐紀の祝言でした。

奈緒様を行かせたことを知った武村武左衛門の怒り・・

  「おれならば吉原に入る前に奈緒様を襲い、手に手をとって逃げておる。
   それを、他人に託して平然としている坂崎磐音は、大馬鹿野郎だ!」

涙を流しながらの言葉は磐音の胸を強打します。
いつもは飲んだくれて迷惑をかけている武左衛門ですが、ストレートな彼の言葉はここまで読んできた多くの人の気持ちを代弁してくれてますね。


速水左近に「次はそなたらだな」と言われる磐音

もし二人が江戸で祝言をあげるなら誰が仲人でしょうね。
普通なら佐々木玲圓夫婦となるところですが、今回は養父母もあたり身内です。おなじく速水左近夫婦も身内。
とすると、若いですが今津屋吉右衛門夫婦とか・・・

主賓より、親御さまが偉い人?となりそうです。・・・

品川柳次郎がもし祝言をあげるなら、仲人は佐々木磐音・おこん夫婦でしょうか(笑)

おこんさんの父親金兵衛さんは、磐音とおこんのことを喜んでいるものの、まだ本当なのかと不安です。
吉原の件のとき、何も言わずに姿消しちゃったですから、仕方ないですね。

花嫁御寮を迎える今津屋でおこんさんとおそめちゃんを見るなり

  「おおっ、二人とも花嫁御寮と見紛うばかり、美しいぞ」

と言う磐音。江戸でもまれて口がうまくなったようです(笑)

祝言の席でも、花嫁佐紀さま、速水さまの妻女和子さま、おこんさんと三人から酌をされて、花婿さんも苦笑のモテぶりです。


無事祝言も済んだころ、国許より父正睦より便りが届きます。
江戸で贈られた土産のお礼でした。
老分番頭由蔵が、正睦が関前に戻る際に渡した土産は、浮世絵師北尾重政の描いた『今小町花之素顔』という5枚の絵!

今の肖像画や写真と違って、浮世絵がどれほど本人と似ているものなのかわかりませんが(美の感覚も違うかも)、坂崎家では話題になったことは確かのようです。

正睦の手紙には「おこん様大事にと暮らせ」とありましたが、どうもおこんさんはお疲れのようです。
気づいた磐音は淳庵先生に相談します。

浅草御門前でも山賊橋でもおこんはぼーっとたたずんでいました。

  「そなたは決してひとりではないぞ。坂崎磐音がおる。」

と告げれば泣いて縋るおこんさん。重症です。

桂川国瑞の薦めで法師の湯に湯治に行くことになります。

ふたりきりで旅することになって、おこんさんはやっと磐音をひとりじめすることができました。
年末大晦日に二日も徹夜で南町奉行配下でもないのに御用をこなしたり
寺下に住み込んだり、磐音は性分とはいえ『人のために』忙しい日々を送ってます。  
おこんさんは今津屋の奥向きを任せられ、こちらも多忙。
わずかに会えるのは今津屋の台所に顔出したときのみ。
おまけに先日は吉原に奈緒様のことででかけて戻らない時期もあった・・・

おこんさんどこか不安だったのではないでしょうか?
でもそう思っちゃいけない、信じているんだからと強がって。


だからあれこれ磐音にかまわれて、優しくされてとても幸せだったと思います。
旅籠につくたび疲れた足を揉み解し、マメの治療をしてくれる人がどこにいるでしょう!
旅籠の女中に「ご新造さん」と間違われるれるのもきっと嬉しかったに違いありません。

法師の湯で、おこんと磐音は契りを交わします。
雪とそこに咲く山椿のシーンはとても美しく、作者がここまでひっぱってきただけあるなあと感心しました(笑)

  「磐音様」「おこん」

と呼び合うのが<特別>でよかったです。前に父正睦と初めて会ったあとも「磐音様」と呼んでましたね。


  磐音とおこんの胸には幸せの灯がほんのり点っていた

なんてこれで完結!みたいな終わり方でした(笑)


確かに奈緒様のこと、藩の財政のことなど1巻で書かれた問題にひとくぎりがついたようです。


※※※

最初に読んだときはただ二人の姿が幸せで泣きそうに嬉しかったです。

でもふと、白縮緬を着たおこんさんは無垢な自分を捧げることができたけど、奈緒様はそれを磐音でない誰かに渡したんだなあと思うと「ずるいぞおこんさん」と言いたくなりました。

磐音に「どんな奈緒でもかまわない」と結ばれてほしかったなどと考えたり・・・・・・


私も坂崎磐音に恋していたのかもしれません・・・

だからちょっとジェラシー(苦笑)










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コメント
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narkejpさま>
コメントありがとうございます
ここで本当にひとくぎりでした。これで終わってもよかったかも(笑)

私は駆け足で読んでしまって、また読み直したりしています。
どうぞじっくり味わって読んでください
2009/03/08 20:28  | URL | なつ #-[ 編集]
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時期外れのコメントですみません。ようやく第17巻を読み終えました。おこんと磐音が結ばれた巻で、一つの区切りがついたのかな、と思います。物語はまだまだ続くようで、どんな展開になるのか、楽しみです。
2009/03/05 21:39  | URL | narkejp #flFdlPW.[ 編集]
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ダリアさん>
嬉しくって仕方ないようすの磐音。いつもはのほほんとした感じなのにめずらしいシーンでしたね。
いろんなこと我慢してきたんだなあと思いました。江戸を離れて二人きり・・は磐音にとってもよかったのでしょう。
2007/06/09 13:29  | URL | なつ #-[ 編集]
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「寒椿ノ谷」は本当にハッピーな巻でしたね。
雪の舞う夜の闇の中、寒椿の浮かび上がる露天風呂のシーン、、しんしんと雪の積もる夜に契った二人。
感動でした。

あと私は次の朝、磐音が犬っころと一緒に雪山を転げる様に走り回っていたのが
なんとも可愛いかったです。
2007/06/07 21:23  | URL | ダリア #-[ 編集]
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