名前と言霊(雑談)
2008/06/24(Tue)
夢枕獏さんの「陰陽師」では言葉による『呪(しゅ)』というものが出てきます。
悪霊に自分の名前を呼ばれて返事をすればそれでもう『呪』にかかってしまうのだと。

中国や日本では本名では呼ばず、表向きの通称で呼ぶという時代もありました。
いみな(本名)とあざな(通称)です。
これは古代に貴人や死者を本名で呼んだということからきたようです。

たとえば織田信長は

織田弾正忠平朝臣信長(おだだんじょうのちゅうたいらのあそんのぶなが)

となり、織田信長と呼ぶのは『呪詛』などのときなのだそうです。

西郷隆盛が実は「西郷吉之助平隆永」(さいごうきちのすけたいらのたかなが)だったのに
本名の「隆永」を知らなかった吉井友実が誤って父の名前を登録してしまったというエピソードは有名です。

言霊を重んずる日本では昔ほどではなくても、子ども名付けに「不吉な漢字や音」は使わないなど
気をつけているものです。

名前はその人をイメージする重要なアイテムですが、そのぶん重荷を感じる人もいると思います。

前に幕末偉人の末裔さんの話を読みましたが、「西郷」や「木戸」といった苗字を持つ方々はその名をなのるだけでずいぶんプレッシャーだったと言います。

めずらしい苗字ならやっぱり、その人を思い出しますから。
私の旧姓が忠臣蔵の主人公と同じで、名のるたび「ああ赤穂浪士の」と反応されてました。
わが家は某家老とは全然関係ない百姓だと聞いてますが。


「坂本」「近藤」でも幕末好きなら反応してしまいそうですが、まあ比較的多いでしょう。
しかし「土方」とくればやっぱり新選組。
「ひじかた」と読んだ時点でだめですね。
(検索で「土方」といれれば「どかた」について出たりするんですが・苦笑)

ファンの方には「神の御名」のような響きでしょうか。

少女の頃、好きな人の苗字の後に自分の名前を付けてみた・・・
そんなせつない思いを持っている人もいるかもしれません。

「銀魂」という漫画では、登場人物に新選組や幕末志士の名が模されています。
「高杉」「桂」という名を冠した時点でイメージの何割かが決まっていた気がします。
知らず知らずのうちに現実の偉人をも重ねてしまっている・・・・

それは作者がかけた「呪」もしくは「願」なのかもしれません。


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コメント
- Aki_1031さんへ -
聞き違いは山ほどしてます(苦笑)
新聞の番組欄とかでもつい目をとめてしまいますね。
大河「篤姫」人気で民放でも幕末を取り上げてますから。

あと「函館」とか「山口」とかの地名にもひかれて・・
温泉・グルメの番組だったりするわけですが(笑)ついチャンネルを合わせてしまいます。
2008/06/27 12:04  | URL | なつ #-[ 編集]
-  -
興味深く読ませて頂きました。
日本は昔から「言霊のさきはう国」と言われていますもんね~。
言葉が持つ“得体の知れない力”というのを畏敬していたのかもしれません。

>「神の御名」のような響き
とまでは行きませんが(笑)、「…はちろう」と聞くと
ついつい「え?イバハチ?」と反応してしまうワタシ(苦笑)。
よくよく聞くと実は清河八郎だったりするのですが、
人の耳とはまことに都合よく出来ているものです(笑)。
2008/06/25 14:43  | URL | Aki_1031 #IPctb5GI[ 編集]
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